参議院選挙2025
選挙に行こう!
2025年7月、参議院選挙の期日前投票に行ってきた。
各政党が掲げる政策を眺めながら、どのような主張に好感を持ち、どのような主張に違和感を覚えたのか。それらを記録しておくことは、現状を捉え、将来振り返る際にも有意義だと感じたため、ここに簡潔にまとめておく。以下は投票の際に参考にした資料(選挙公報)である。
任期6年の重み
参議院議員の任期は6年であり、衆議院と異なり解散がない。つまり、今参議院の席に座っている人たちは2019年の選挙で当選した人々であり、当時彼らに票を投じた人々の祈りを受けて座っていることになる。ところで2019年というのは、新型コロナウイルスによるパンデミック以前の時代である。有権者の中で来たる6年がどうなるのか予想できた人はいないだろう。そして、これから先の6年も、これまでの6年同様に激動の時代になることが予想される。そのため、今回の選挙では以下の点を重視した。
- 時代の変化に耐えうる体力があるか
- 近視眼的・短絡的な政策ではなく、中長期的な視点を持っているか
分断
これまでの選挙では、社会の分断を煽る候補者は泡沫扱いされがちだった。しかし今回は、分断を煽ることを明確な戦略とする政党が、一定の議席を得る可能性があるという点で過去と異なる印象を受けた。
世の中の問題を適切に課題として抽出し、それが対立構造に起因するものであれば、その解決を目指す政策(例:「庶民 ↔︎ 金持ち」の対立解消による貧富の格差是正、治安維持、健全な社会達成)には賛同できる。
私が問題視するのは、問題を誇張し、意図的に分断を扇動することで議席を獲得しようとする政党の存在である。彼らは仮想敵を設定し、その「悪」を主張することで国民に被害者意識を植え付け、自身がその敵から国民を守る存在であるかのように見せかける手法を用いる。街頭演説やインターネットを通じた彼らの活動は、たとえ議席を獲得しなかったとしても、選挙期間中に植え付けられた仮想敵への憎悪感情が選挙後も持続するのではないか。そうした後遺症のようなものが、社会全体の健全性を損なうのではないかと危惧している。
物価高対策
多くの政党が物価高対策として、減税、社会保険料の見直し、給付を提案していた。
- 減税案: 食料品に対する消費税の部分的撤廃から、消費税の完全撤廃まで様々な案があった。減税を主張する政党に対しては、政府収入の減少に見合った政府支出の削減計画等を明確に示しているかどうかが、その誠実さを測る基準となった。
- 給付案: 一時しのぎの策に過ぎず、根本的な解決策とは見なしがたい。無いよりは良いものの、これだけで賛同する理由にはならないと感じた。
さいごに
みんな選挙へ行こう!
日本人の投票率が低いのには色々な要因があるとは思うけれど、「投票先に正解があるのではないか」という思い込みも一つの原因だと思う。なので、投票先を決めるおすすめのステップを最後に書いておく。
- 「絶対にこいつを当選させてはいけない」と思う政党、候補者を除外する。
- 余裕があれば残った政党を精査する。そうでなければ、基本的には日本を良くしたいと思っている人たちなので誰に投票しても構わない。直感に従うか、鉛筆をころがそう。